狭い巣に嫌気がさして
早く飛び立ちたかった
絶対 絶対 上手く飛べる自信もあったんだ
いつもより近く光る太陽
青々としげっている木々
でも心地よかったのは一瞬
真っ逆さまに落ちていった
大きな世界は僕に
気づくことも無くクルクル
夏の終わり
アスファルトは容赦なく僕を焼く
夏の終わり
あの時のこと今でも思い出す
君が差し出した その手にすくわれた
まだ暑い夏の終わり
献身的な手当てで
傷はみるみる小さくなった
不安だらけの僕に君がかけてくれる
言葉の意味は僕には分からなかったけど
安心したんだ
決心したんだ
夏の終わり
君の笑顔が優しく僕を抱く
君にキレイに羽ばたく姿
見せてあげたいんだ
いつか僕の手で届けた笑顔を見てみたいから
次は上手に飛ぶ 翼に誓った
まだ暑い夏の終わり
ずっとずっとそばには居れないの?
『この大空へ』
なら せめて見ててよね
『飛び立ちなさい』
ねぇ! ねぇ! 上手く飛べてるでしょ?
『それが私への』
ほら! 笑顔になった!
『コトリノオンガエシ』
la la la...
さようなら
『さようなら』
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